臨床心理士とは
近年、社会の大きな変動にともない、こころの問題は複雑になり、その解決に向けて取り組む時に、専門家の援助を利用する方が増えています。臨床心理士とは、心理学の知識や知恵、技法を拠り所にして、そのような心の問題にかかわる「こころの専門家」のことです。
このようなときお力になります
- 学校に関すること
学校に行けない
いじめなど学校生活での困難や人間関係
進学・転校についての悩み
- 子育て、家庭に関すること
子育てに対する不安
子どもの発育・発達についての悩み
家庭内暴力や非行
夫婦あるいは親子関係の悩み
- 職場や仕事に関すること
仕事に行けない
職場での人間関係
就職や転職の悩み
- 性格や心の健康に関すること
自分の性格についての悩み
不安感や抑うつ感
心因性の身体症状
- 被災や犯罪被害時における心の危機に関すること
不安・恐怖がおさまらない
将来の生き方が分からない
家族や周囲とどう接したらよいか分からない
このような方法で援助します
- 臨床心理面接
必要に応じて、さまざまな臨床心理学的専門技法を用いながら、個人および集団の心の問題に対する援助を行います。
- 臨床心理アセスメント
面接や観察、各種の心理検査などによって、その人をよりよく知り、問題の所在を明らかにし、適切な援助方法を判断するための一助とします。
- 臨床心理的地域援助
こころの問題を解決するためには、個人の心のみならず、その人を囲む環境への働きかけが必要となることがあります。個人のプライヴァシーに配慮しながら、関係機関や専門家と連携し地域社会へ介入することも大切な仕事です。また、地域への啓発活動も行います。
- 調査・研究
臨床心理実践をより実り豊かなものとするために、その基礎となる臨床心理学的研究活動を行っています。 基本倫理 臨床心理士は、「基本的人権を尊重し、専門職としての知識と技能を人々の福祉の増進のために用いるように努め、その社会的責任を自覚する」ことを定めた倫理綱領に従って活動しています。
- 基本倫理
臨床心理士は、「基本的人権を尊重し、専門職としての知識と技能を人々の福祉の増進のために用いるように努め、その社会的責任を自覚する」ことを定めた倫理綱領に従って活動しています。
このような分野で仕事をしています
- 教育の分野
教育センター、大学の学生相談室、小・中・高校のスクールカウンセラー など
- 私立の相談機関
私設心理相談室 など
- 医療・保健の分野
病院(精神科、心療内科、小児科などの心理相談室)、精神保健福祉センター、保健所 など
- 福祉の分野
子ども女性相談センター、児童福祉施設、障害福祉相談所 など
- 司法・矯正の分野
家庭裁判所、少年鑑別所、少年院、警察関係の相談室 など
- 労働・産業の分野
企業内の健康管理室や相談室、公共職業安定所 など
「臨床心理士」資格の認定
臨床心理士の資格は、心理学を専攻する大学院修士課程を修了し、あるいは修了後1年以上の心理臨床経験を有する者が、資格審査の結果によって、財団法人日本臨床心理士資格認定協会から認定されます。
また、資格取得後も5年毎に資格更新審査が行われ、心理臨床能力の維持発展のために、研修や研究が義務づけられています。この研修が一定のレベルを満たさない場合は、臨床心理士の資格を抹消されることになります。